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左利き用のハサミについて

  • 2021.01.14

全人口に占める“左利き”と“両利き”の人の割合は約10%と言われています。
逆に言うと、90%の人は“右利き”ということになり、ほとんどの物は、右利き用に作られています。

これは需要と供給のバランスで、致し方ないのかもしれませんが、
少数派の左利きの方には普段の生活から不便を強いられていますよね?

改札、ドアノブ、缶切り、急須、ギター、ボールペン、カッター、マウスなど色々あります。
これらの物は、普段右利きの方は、当たり前に使っていますよね?

でも何と言っても、左利きの方が一番不便に感じるのが、『ハサミ』ではないでしょうか。

左利きの方が、右利き用ハサミを使うと、力の向きが左右逆に伝わってしまい、切れ味が悪くなります。

文房具ならまだ何とか対応できるかもしれませんが、仕事で使うとなると話は別です。
今回は、“左利き”の理美容師さんに役立つ情報をご紹介いたします。

左利き用ハサミってあるの?

冒頭でご紹介した通り、「全人口に占める“左利き”と“両利き”の人の割合は約10%と言われています。」

 

その10%の需要に作られた、『左利き用ハサミ』があります。

そもそも、なぜ左利きの方は、右利き用ハサミで切りにくいのでしょうか?

 

【ハンドルの形状】

ハンドルの形状は、親指を入れる部分が小さくなっているため、右手で握りやすくなっています。

 

【2枚の刃のあわせ方】

右利きの方は、右手でハサミを持ち、ハサミの左側から切り口を見ます。

このとき、紙の上にくる刃は切り口よりも右側にあり、左から見ると切り口がすっきり見え、

きちんと切るところが見えるようになっています。

 

【指の動きに合わせたかみ合わせ】

指の動きに合わせたかみ合わせにすることで、力を伝えやすくするようになっています。

右利きの場合、親指は左方向に押すようにハンドルを握り、残りの指は右に引っ張るように握ります。

そうすることで、切り口部分の刃のかみ合わせが締まり、よく切れます。

 

このように、右利き用ハサミが作られているため、左利き用にはすべて逆にする必要があります。

 

ではここからは、本題の『左利き用の理美容ハサミ』についてご紹介いたします。

ご存知の通り、理美容ハサミも、ほとんどが右利き用に作られています。

左利き用の理美容ハサミは、おそらく全製品の1%程度です。

 

全人口に占める“左利き”と“両利き”の人の割合は約10%で、

その中でさらに左利きの理美容師の割合は、1%程度なのでしょう。

 

【セミオーダー】

やはり少数派の方は、たくさんの種類から選ぶことが難しくなり、左利きの方が理美容ハサミを購入する際は、

セミオーダーが主流となっています。

 

【構造】

左利き用の理美容ハサミは、持ち手の部分を左利き用にして、動刃・静刃を上下逆にする構造になっています。

 

【料金】

右利き用の理美容ハサミに比べ、約1.5倍の料金。

 

【納期】

右利き用の理美容ハサミよりも遅め。

 

上記のことから、早めに注文することをおすすめいたします。

タイプは?

通常、左利き用の理美容ハサミは、非常に種類が少なく、また、あったとしても、非常に高額になってしまい、

お困りの方も多いのではないでしょうか。

 

【タイプ】

左利き用の理美容ハサミも、右利き用と同じハンドルタイプがあります。

●メガネハンドルタイプ

一般的によく使われているもので、見た目の通りメガネの形状をしています。

 

●オフセットハンドルタイプ

指を広げる負担が少なく開閉できるタイプのハンドルです。

 

【ハサミの所有数】

●普通のメインで切る短いハサミが1本

●刈り上げ用の長いハサミが1本

●すきバサミが1本~2本

 

最低でも、1人3本~4本は持っているため、左利きの方は出費がかさみますね。

どこで買える?

左利き用の理美容ハサミは、どこで買えるのでしょうか?

 

理美容師の先輩に相談するのが一番多いかもしれませんが、左利きの理美容師は少なく、

店舗に1人いるかどうかです。

 

でも安心してください。

大半の、左利きの理美容師は、『美容ディーラー』または、『インターネット』で購入しています。

 

【美容ディーラー】

美容ディーラーは、美容専門の商品やサービスをメーカーから買い取って、販売しているため、

左利きの方の相談にも応じてくれます。

専門学校などを定期的に訪問してくれるので、学生の頃からお世話になる方も多いです。

 

【インターネット】

インターネットで購入する理美容師も多いです。

左利き用の理美容ハサミを販売しているメーカー・ショップを、いくつか紹介いたします。

 

■UTSUMI

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というリクエストに答えて開発された、信頼度抜群の両刃セニングシザーズが有名です。

 

一昔前までは、左利き用の理美容ハサミは種類が少なく、わざわざ右利きに矯正する方もいましたが、

今は「左利きを矯正すべき」という考え方は、時代遅れとなりました。

 

今後も、左利きの方はさらに増えることでしょう。

ハサミメーカーは、逆に少数派のために『左利き用ハサミ』を豊富に扱えば、

“左利き御用達”として独占できるかもできませんね。

 

仕事をする上でも、ハサミさえ自分の物を持っていれば、ほとんど影響ありません。

長く使う商売道具なので、しっかりと自分の手に馴染む理美容ハサミを選びたいですね。
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