HSC参画企業紹介 株式会社ヒカリ
- 2020.12.28
HSC (Hair-dressing Scissors Consortium) は、ヘアビジネスに係わる個人、団体が、
安心・安全に活動することを可能にするために、よりよいハサミづくりを目指す組織です。
HSCはこの目的に共感し、その達成のために努力をする5社から発足しました。
参画企業は、現在以下5社となっております。
株式会社東光舎
株式会社ヒカリ
株式会社ナルトシザー
株式会社内海
株式会社山村製作所
HSC参画企業のご紹介をさせていただきたいと思います。
2社目は「株式会社 ヒカリ」です。
目次
- 1 ヒカリの歴史・沿革
- 2 ハサミとの関わり
- 3 HSCとの関わり・今後の展望
ヒカリの歴史・沿革
ヒカリさんにお話を伺ってまず驚いたのが、設立の歴史についてです。
なんとヒカリさんは、もともと4代続く、人気の理容室だったそうです。
ハサミを使う側の理容師から、ハサミを作る側になったのはなぜでしょうか?
【ヒカリの歴史】
代々続く理容室の3代目の高橋福太郎氏が、理容室を閉じ、有限会社光刃物研究所にてハサミの研究に着手しました。
まずは刃物のことをしっかり知る必要があると刃物の研究に入られたそうです。
使う側から作る側への転身は、こんな背景があったそうです。
ヒカリの創設者、高橋福太郎氏は、もともと理容師で、コンテストで県大会では優勝できても、
全国大会ではあと一歩、どうしても優勝ができなかった経験から、勝てない原因を考えるうちに、
ハサミに不完全な部分が多いと気づき、自分で完璧なハサミを作ろうと思いました。
そして、盛況だった理容室をきっぱりと閉めてはさみ作り・研究へ転身されたそうです。
2代目の高橋一芳氏はこう振り返ります。
「刃物のことをしっかり知る必要があると考えて、初代である父は光刃物研究所という会社を
一人で立ち上げちゃったんです。
当時私は世田谷の理容室で5年ほど修業して戻ってきた頃で・・・驚きました。
サロンはなくなり、お客様はおらず、父が一人でハサミと向かい合っているんですから。
何のために理容師の修業をしたのかと思いました。
私にも手伝えというので、手伝ったんですが、しばらくは本当に大変でした。
何せ、まだ研究の段階なので、お金が入らないんです。
近所のパン屋からもらってきたパンの耳を水で食べて食事にするような毎日でした。
でも、そうやって1年くらい父といっしょにハサミと向かい合っていたら、私もハマってしまいまして」
なんと波乱万丈な会社創立の歴史でしょう。
ヒカリは2015年、東京商工会議所の「勇気ある経営大賞」の特別賞を受賞されています。
勇気ある経営大賞とは、過去に拘泥することなく高い障壁に挑戦し、
理想の追求を行うなど勇気ある挑戦をしている中小企業またはグループを顕彰する制度です。
理想の追求をここまで徹底する姿勢、これこそ“JAPANBRAND”たる由縁ですね。
【株式会社ヒカリ沿革】
1967年 有限会社光刃物研究所設立
1985年 株式会社ヒカリ・プロダクツ・ジャパン設立
2000年 光刃物研究所とヒカリ・プロダクツ・ジャパン合併 / 新社名「株式会社ヒカリ」設立
2017年 創立50周年
現在は、国内に営業所3ヶ所、工場2ヶ所、研磨工房やアフターセンターを持ち、海外にも幅広く
ヒカリワールドネットワークとして展開されています。
今後も更なる発展、挑戦をし、邁進し続けていくのでしょう。
前取締役社長 高橋一芳様インタビュー記事(B-Plus 仕事を楽しむためのWEBマガジンより)
なんとヒカリさんは、もともと4代続く、人気の理容室だったそうです。
ハサミを使う側の理容師から、ハサミを作る側になったのはなぜでしょうか?
【ヒカリの歴史】
代々続く理容室の3代目の高橋福太郎氏が、理容室を閉じ、有限会社光刃物研究所にてハサミの研究に着手しました。
まずは刃物のことをしっかり知る必要があると刃物の研究に入られたそうです。
使う側から作る側への転身は、こんな背景があったそうです。
ヒカリの創設者、高橋福太郎氏は、もともと理容師で、コンテストで県大会では優勝できても、
全国大会ではあと一歩、どうしても優勝ができなかった経験から、勝てない原因を考えるうちに、
ハサミに不完全な部分が多いと気づき、自分で完璧なハサミを作ろうと思いました。
そして、盛況だった理容室をきっぱりと閉めてはさみ作り・研究へ転身されたそうです。
2代目の高橋一芳氏はこう振り返ります。
「刃物のことをしっかり知る必要があると考えて、初代である父は光刃物研究所という会社を
一人で立ち上げちゃったんです。
当時私は世田谷の理容室で5年ほど修業して戻ってきた頃で・・・驚きました。
サロンはなくなり、お客様はおらず、父が一人でハサミと向かい合っているんですから。
何のために理容師の修業をしたのかと思いました。
私にも手伝えというので、手伝ったんですが、しばらくは本当に大変でした。
何せ、まだ研究の段階なので、お金が入らないんです。
近所のパン屋からもらってきたパンの耳を水で食べて食事にするような毎日でした。
でも、そうやって1年くらい父といっしょにハサミと向かい合っていたら、私もハマってしまいまして」
なんと波乱万丈な会社創立の歴史でしょう。
ヒカリは2015年、東京商工会議所の「勇気ある経営大賞」の特別賞を受賞されています。
勇気ある経営大賞とは、過去に拘泥することなく高い障壁に挑戦し、
理想の追求を行うなど勇気ある挑戦をしている中小企業またはグループを顕彰する制度です。
理想の追求をここまで徹底する姿勢、これこそ“JAPANBRAND”たる由縁ですね。
【株式会社ヒカリ沿革】
1967年 有限会社光刃物研究所設立
1985年 株式会社ヒカリ・プロダクツ・ジャパン設立
2000年 光刃物研究所とヒカリ・プロダクツ・ジャパン合併 / 新社名「株式会社ヒカリ」設立
2017年 創立50周年
現在は、国内に営業所3ヶ所、工場2ヶ所、研磨工房やアフターセンターを持ち、海外にも幅広く
ヒカリワールドネットワークとして展開されています。
今後も更なる発展、挑戦をし、邁進し続けていくのでしょう。
前取締役社長 高橋一芳様インタビュー記事(B-Plus 仕事を楽しむためのWEBマガジンより)
ハサミとの関わり
設立当初の時代、ハサミは使い捨てで使うものと思われていました。
ラスベガスの「ヘアワールド」という世界大会に出展した時、他のハサミメーカーが25ドル程度で売る中、
高橋社長は7倍の値段設定にしたそうです。
もちろん、アメリカ人の理容師は「高すぎる!とんでもない!」と全く売れなかったそうですが、
「25ドルであなたのハサミを研ぎます。満足しなかったら25ドルお返しします」とお願いし、1丁だけ研いでみせました。
すると、「すばらしい!なんだ!この切れ味は!!」と感動され、翌日には「これも研いでほしい」とたくさんの
ハサミを持ってお客さんがきたそうです。
そして日本でも、当時1500円だったハサミを8000円で販売したにも関わらず、宣伝も全くしない中
ヒカリのハサミはクチコミで広がり、とにかく売れたそうです。
元理容師だからこそ、道具の大切さ、使い勝手を理解し、極限まで性能を追求した道具を生み出すメーカーは、
職人にとって他に替えがたい価値があるのを物語るエピソードですね。
現在3代目社長高橋伸一氏にもお話を伺いました。
3代目社長も美容師資格を持っており、9年間サロン務めを経験されているそうです。
「いいハサミを使わないとカットが楽しくないんですよ。
まっすぐ切りたいと思ったらまっすぐ切れる、20パーセントすこうと思ったらその通りにすける。
そんないいハサミを使えば、カットが楽しくなって、もっと技術を磨きたいという気持ちになってくるんです。
カットが楽しくなるようなハサミを、理美容師さんに使ってもらうのが当社の使命です」
「カットが楽しい」という感覚的表現は、美容師だからこその実感がこもった言葉ですね。
ヒカリは、長年の研究と経験で培った「刃物の角度と研磨法」で、日本で初めて特許を取得し、
現在保有している特許だけでも5つもあります。
日本刀と同じ刃を備えたヒカリシザーズは、一丁ごとの手造りです。
ユーザーのみなさまに納得して使ってただくために、ヒカリは日々努力しています。
ラスベガスの「ヘアワールド」という世界大会に出展した時、他のハサミメーカーが25ドル程度で売る中、
高橋社長は7倍の値段設定にしたそうです。
もちろん、アメリカ人の理容師は「高すぎる!とんでもない!」と全く売れなかったそうですが、
「25ドルであなたのハサミを研ぎます。満足しなかったら25ドルお返しします」とお願いし、1丁だけ研いでみせました。
すると、「すばらしい!なんだ!この切れ味は!!」と感動され、翌日には「これも研いでほしい」とたくさんの
ハサミを持ってお客さんがきたそうです。
そして日本でも、当時1500円だったハサミを8000円で販売したにも関わらず、宣伝も全くしない中
ヒカリのハサミはクチコミで広がり、とにかく売れたそうです。
元理容師だからこそ、道具の大切さ、使い勝手を理解し、極限まで性能を追求した道具を生み出すメーカーは、
職人にとって他に替えがたい価値があるのを物語るエピソードですね。
現在3代目社長高橋伸一氏にもお話を伺いました。
3代目社長も美容師資格を持っており、9年間サロン務めを経験されているそうです。
「いいハサミを使わないとカットが楽しくないんですよ。
まっすぐ切りたいと思ったらまっすぐ切れる、20パーセントすこうと思ったらその通りにすける。
そんないいハサミを使えば、カットが楽しくなって、もっと技術を磨きたいという気持ちになってくるんです。
カットが楽しくなるようなハサミを、理美容師さんに使ってもらうのが当社の使命です」
「カットが楽しい」という感覚的表現は、美容師だからこその実感がこもった言葉ですね。
ヒカリは、長年の研究と経験で培った「刃物の角度と研磨法」で、日本で初めて特許を取得し、
現在保有している特許だけでも5つもあります。
日本刀と同じ刃を備えたヒカリシザーズは、一丁ごとの手造りです。
ユーザーのみなさまに納得して使ってただくために、ヒカリは日々努力しています。
HSCとの関わり・今後の展望
JAPANBRANDを守るHSC参画企業としての想い、今後の展望を3代目社長にお伺いしました。
「同じ同業者として、日頃はライバル関係でもありますが、
似たような悩みを持っている仲間でもあります。
HSC参画の5社が一致団結すれば、大きな力になり本物の“Madeinjapan”を世界に発信できるのではないかと思って
HSCに参加させて頂きました」
元美容師である社長は、粗悪品を買ってしまうことが、どれだけ悲しいことかをユーザー目線としても理解されています。
そんなユーザーを一人でも減らすことが使命と高橋社長は仰います。
「世界中の美容師からも評価の高い“Madeinjapan”のシザーをビジネスだけの考えで、
世界中のシザーメーカーがあたかも日本製と謳って高額で販売している粗悪品が後を絶ちません。
美容師さんが騙されて粗悪品を買ってしまうことがないよう、我々がきちっと情報を世界に発信する事で、
安心して本物の“Madeinjapan”シザーでお仕事を楽しんで頂ける環境づくりをしていければと考えております」
世界に誇る“Madeinjapan”のハサミは、職人の確かな技術と、ビジネスだけでない情熱によってできています。
これは、簡単に真似ができるものではありません。
正しい情報をユーザーのみなさんにお届けし、確かなJAPANBRANDのハサミを提供し続けるこれが、
HSC参画企業としての役割なのでしょう。
「同じ同業者として、日頃はライバル関係でもありますが、
似たような悩みを持っている仲間でもあります。
HSC参画の5社が一致団結すれば、大きな力になり本物の“Madeinjapan”を世界に発信できるのではないかと思って
HSCに参加させて頂きました」
元美容師である社長は、粗悪品を買ってしまうことが、どれだけ悲しいことかをユーザー目線としても理解されています。
そんなユーザーを一人でも減らすことが使命と高橋社長は仰います。
「世界中の美容師からも評価の高い“Madeinjapan”のシザーをビジネスだけの考えで、
世界中のシザーメーカーがあたかも日本製と謳って高額で販売している粗悪品が後を絶ちません。
美容師さんが騙されて粗悪品を買ってしまうことがないよう、我々がきちっと情報を世界に発信する事で、
安心して本物の“Madeinjapan”シザーでお仕事を楽しんで頂ける環境づくりをしていければと考えております」
世界に誇る“Madeinjapan”のハサミは、職人の確かな技術と、ビジネスだけでない情熱によってできています。
これは、簡単に真似ができるものではありません。
正しい情報をユーザーのみなさんにお届けし、確かなJAPANBRANDのハサミを提供し続けるこれが、
HSC参画企業としての役割なのでしょう。