ハサミのメンテナンスについて
- 2021.01.14
理美容ハサミといえば、理美容師の命であり、大切な相棒です。
サービスの質に直結するアイテムだからこそ、お手入れを怠らず、常に最高の状態で使いたいですが、
いずれ不具合が出てきます。
ハサミが切れなくなる原因はたくさんあります。
返り刃、刃こぼれ、刃のへたり、反り、捻り、刃線、刃角、裏梳き、糸刃形状、ネジ、ガイドなど、
本当にたくさんですね。
このように、理美容師さんが対処できなくなった場合は、プロにメンテナンスを依頼するようになりますが、
メンテナンスに出す時期はいつ頃なのかなど、気になりますよね。
今回は「ハサミのメンテナンスについて」ご紹介いたします。
目次
よくあるトラブル
理美容ハサミは、理美容師さん一人あたり4~5本持っているのが平均的です。
せっかく購入した理美容ハサミは、大事に長く使いたいですよね。
ただし、どのような製品もトラブルがつきものです。
理美容ハサミの代表的な、4つのダメージ要因をご紹介いたします。
①ハサミの腐食・サビ
サビを除去すると孔食腐食(黒色の点)が起こっていることがあります。
腐食とサビの見た目の違いは、サビは赤茶色で広範囲にでますが、腐食は黒色で小さな点が複数あります。
ステンレスはサビ難くするために被膜があります。
そのため広がるより下に向かってしまいます。これが孔食腐食の原因です。
そのため、ステンレスの場合、孔食を引き起こしていることがほとんどです。
サビが広がっている場合、表面自体が広がって下がっています。つまり凹んでしまっているんですね。
そのため同じ高さまで削り落とさなければなりません。
それに対し、腐食の場合は、穴が開いたように深いところまで腐食しています。
そのため、腐食部分がなくなるまで削り落とさなければいけません。
腐食の原因は、パーマ液やカラー剤、水分です。
パーマ液やカラー剤がハサミについたままにしておくと、すぐに腐食が始まります。
ついた場合は水で洗い流し、ティッシュなどで水分をしっかり拭き取りましょう。
②無理な押し切り
理美容ハサミの押し切りは、刃に必要以上のダメージを与えたり、腱鞘炎の原因になりますので、
普段から気をつけるように心がけましょう。
押し切りをすると刃に余計なストレスを与え、返り刃(バリ)が発生しやすくなります。
(押し切りとは、ハサミを閉じるときに親指を押し出すように切る癖です。)
③ネジの緩み または 締めすぎ
ネジが緩んだ状態で理美容ハサミを使っていると、切れ味が悪かったり、毛を挟んで引っ張ってしまうことがあります。
また、ネジの締めすぎは刃を傷ませたり、腱鞘炎を引き起こす原因になりますので注意が必要です。
故意にネジを緩めたり、ハサミをバラすことは刃を傷めるリスクが伴います。
ハサミは繊細ですので、ご自身で直そうとせず、不具合を感じた時はメーカーへメンテナンスの依頼をしましょう。
④返り刃(バリ)
理美容ハサミを使うと、刃に返り刃(バリ)が出ます。
返り刃(バリ)が出ると、刃の状態が悪くなりやすく、切れ味が持続できなくなります。
また、返り刃(バリ)を放置すると切れ味が著しく低下し、一層刃が荒れやすく、かみやすくなります。
こまめにセーム革で拭くなどのケアが必要です。
思い当たる節がある理美容師さんは、ハサミをメンテナンスに出す時期かもしれませんね。
せっかく購入した理美容ハサミは、大事に長く使いたいですよね。
ただし、どのような製品もトラブルがつきものです。
理美容ハサミの代表的な、4つのダメージ要因をご紹介いたします。
①ハサミの腐食・サビ
サビを除去すると孔食腐食(黒色の点)が起こっていることがあります。
腐食とサビの見た目の違いは、サビは赤茶色で広範囲にでますが、腐食は黒色で小さな点が複数あります。
ステンレスはサビ難くするために被膜があります。
そのため広がるより下に向かってしまいます。これが孔食腐食の原因です。
そのため、ステンレスの場合、孔食を引き起こしていることがほとんどです。
サビが広がっている場合、表面自体が広がって下がっています。つまり凹んでしまっているんですね。
そのため同じ高さまで削り落とさなければなりません。
それに対し、腐食の場合は、穴が開いたように深いところまで腐食しています。
そのため、腐食部分がなくなるまで削り落とさなければいけません。
腐食の原因は、パーマ液やカラー剤、水分です。
パーマ液やカラー剤がハサミについたままにしておくと、すぐに腐食が始まります。
ついた場合は水で洗い流し、ティッシュなどで水分をしっかり拭き取りましょう。
②無理な押し切り
理美容ハサミの押し切りは、刃に必要以上のダメージを与えたり、腱鞘炎の原因になりますので、
普段から気をつけるように心がけましょう。
押し切りをすると刃に余計なストレスを与え、返り刃(バリ)が発生しやすくなります。
(押し切りとは、ハサミを閉じるときに親指を押し出すように切る癖です。)
③ネジの緩み または 締めすぎ
ネジが緩んだ状態で理美容ハサミを使っていると、切れ味が悪かったり、毛を挟んで引っ張ってしまうことがあります。
また、ネジの締めすぎは刃を傷ませたり、腱鞘炎を引き起こす原因になりますので注意が必要です。
故意にネジを緩めたり、ハサミをバラすことは刃を傷めるリスクが伴います。
ハサミは繊細ですので、ご自身で直そうとせず、不具合を感じた時はメーカーへメンテナンスの依頼をしましょう。
④返り刃(バリ)
理美容ハサミを使うと、刃に返り刃(バリ)が出ます。
返り刃(バリ)が出ると、刃の状態が悪くなりやすく、切れ味が持続できなくなります。
また、返り刃(バリ)を放置すると切れ味が著しく低下し、一層刃が荒れやすく、かみやすくなります。
こまめにセーム革で拭くなどのケアが必要です。
思い当たる節がある理美容師さんは、ハサミをメンテナンスに出す時期かもしれませんね。
日々のメンテナンスとメンテナンスの順番
汚れ、サビはハサミの天敵です。
汚れを放置すると、お客様の髪を傷めてしまう可能性があります。
「切られた時に痛かった」、「髪の毛をハサミで引っ張られた」なんていうクレームは、理美容師としては命取りです。
カット中の違和感に気づく前に、次のポイントを日々チェックして、ハサミの状態を維持しましょう。
~セルフメンテナンスで用意するもの~
■刃の拭き取りを行う「『セーム革』
■ハサミの開閉をスムーズにし、汚れを落とすための『油』の2点です。
どちらもハサミに付属されていることが多いですが、自分に合ったものを使うと良いでしょう。
~メンテナンスの順番~
1.拭き洗い
まずは、親指と人差し指で2、3枚に折り重ねたセーム革を持ち、根元から刃先の方向に向かって動かし汚れを落とします。
ハサミにこびりついた汚れを落としながら、目に見えない小さな返り刃(バリ)を取り除きます。
拭いても落ちない汚れは、熱いお湯で一旦洗い流し、セーム革で再度水分を残さないように拭き取ってください。
(ここで熱いお湯を使うのは、汚れを落ちやすくするのと、蒸発することでシザーに水分を残しにくくするためです。)
セニングは、クシの目に挟まった髪を取り除くのに歯ブラシを使うと良いでしょう。
2.油をさす
続いて、油の補給です。
ハサミの刃を開いた状態でネジの下部分、更にそこから手元に寄った「触点」に1~2滴。ネジ部分には1滴。
ネジ部分から刃先に向かっての部分にも表面と裏面、それぞれ1~2滴の油を補給し、全体的に油が行き渡るよう、
まんべんなくセーム革を使って馴染ませた後、最初の工程と同じく2、3枚に折り重ねたセーム革で拭き取ります。
3.ネジを調整する
最後に、ハサミを数回開閉してネジの硬さを確認しましょう。
お客様の髪をかんだり、刃が強くあたり過ぎることを避けるため、適切な硬さを保つ必要があります。
適切な硬さとは、刃をゆっくりと閉じた時に、刃の中心辺りからそれぞれの刃同士が擦れ合いを感じる程度とされています。
(ハサミのメーカーによって、若干異なります。)
全工程終了後に、ティッシュを切って刃先が滑らずにカットできればOKです。
汚れを放置すると、お客様の髪を傷めてしまう可能性があります。
「切られた時に痛かった」、「髪の毛をハサミで引っ張られた」なんていうクレームは、理美容師としては命取りです。
カット中の違和感に気づく前に、次のポイントを日々チェックして、ハサミの状態を維持しましょう。
~セルフメンテナンスで用意するもの~
■刃の拭き取りを行う「『セーム革』
■ハサミの開閉をスムーズにし、汚れを落とすための『油』の2点です。
どちらもハサミに付属されていることが多いですが、自分に合ったものを使うと良いでしょう。
~メンテナンスの順番~
1.拭き洗い
まずは、親指と人差し指で2、3枚に折り重ねたセーム革を持ち、根元から刃先の方向に向かって動かし汚れを落とします。
ハサミにこびりついた汚れを落としながら、目に見えない小さな返り刃(バリ)を取り除きます。
拭いても落ちない汚れは、熱いお湯で一旦洗い流し、セーム革で再度水分を残さないように拭き取ってください。
(ここで熱いお湯を使うのは、汚れを落ちやすくするのと、蒸発することでシザーに水分を残しにくくするためです。)
セニングは、クシの目に挟まった髪を取り除くのに歯ブラシを使うと良いでしょう。
2.油をさす
続いて、油の補給です。
ハサミの刃を開いた状態でネジの下部分、更にそこから手元に寄った「触点」に1~2滴。ネジ部分には1滴。
ネジ部分から刃先に向かっての部分にも表面と裏面、それぞれ1~2滴の油を補給し、全体的に油が行き渡るよう、
まんべんなくセーム革を使って馴染ませた後、最初の工程と同じく2、3枚に折り重ねたセーム革で拭き取ります。
3.ネジを調整する
最後に、ハサミを数回開閉してネジの硬さを確認しましょう。
お客様の髪をかんだり、刃が強くあたり過ぎることを避けるため、適切な硬さを保つ必要があります。
適切な硬さとは、刃をゆっくりと閉じた時に、刃の中心辺りからそれぞれの刃同士が擦れ合いを感じる程度とされています。
(ハサミのメーカーによって、若干異なります。)
全工程終了後に、ティッシュを切って刃先が滑らずにカットできればOKです。
メンテナンス後の注意点
毎日お手入れをしても、ちょっと切りづらくなってきたと感じたら、早目に点検・メンテナンスに出す時期かも
しれません・・・。
研ぎに出すと、刃の表と裏の両方から繊細に研いでくれます。
~メンテナンス後の使い始めに気をつけること~
研ぎたての刃というのはとても鋭く繊細なため、メンテナンスしたてのハサミは十分に「慣らしカット」をするように
してください。
●使い始めはウェット状態の毛や、なるべく柔らかい毛質を選んで、10人程度を目安に丁寧にカットする。
●徐々に慣らしながら通常のカットへと進むようにする。
~セーム革の注意点~
セーム革の使い方、お手入れ方法など、曖昧な理美容師さんが多いです。
●セーム革は片面使用が原則
セーム革には表と裏があり、裏側で拭かないと返り刃(バリ)は取れません。
●セーム革は清潔に
汚れてしまったセーム革は、お湯で石鹸を使い表面を優しく手洗いします。
その後は、絞らずに表面に乾いたタオルなどを押し当てるようにし、水分を吸い取り、日陰に干してください。
アイロン掛けは厳禁です。
このように、毎日ハサミのメンテナンスが必要です。
それと『セーム革』のお手入れも、忘れずに!
ハサミは、理美容師さんの癖が出てきますので、自分の分身と同じですね!
しれません・・・。
研ぎに出すと、刃の表と裏の両方から繊細に研いでくれます。
~メンテナンス後の使い始めに気をつけること~
研ぎたての刃というのはとても鋭く繊細なため、メンテナンスしたてのハサミは十分に「慣らしカット」をするように
してください。
●使い始めはウェット状態の毛や、なるべく柔らかい毛質を選んで、10人程度を目安に丁寧にカットする。
●徐々に慣らしながら通常のカットへと進むようにする。
~セーム革の注意点~
セーム革の使い方、お手入れ方法など、曖昧な理美容師さんが多いです。
●セーム革は片面使用が原則
セーム革には表と裏があり、裏側で拭かないと返り刃(バリ)は取れません。
●セーム革は清潔に
汚れてしまったセーム革は、お湯で石鹸を使い表面を優しく手洗いします。
その後は、絞らずに表面に乾いたタオルなどを押し当てるようにし、水分を吸い取り、日陰に干してください。
アイロン掛けは厳禁です。
このように、毎日ハサミのメンテナンスが必要です。
それと『セーム革』のお手入れも、忘れずに!
ハサミは、理美容師さんの癖が出てきますので、自分の分身と同じですね!